異空間

2004年1月27日
・・・なんだろう?

 異空間という言葉は、甚だいい加減な言葉だと思う。

 平たく読めば異なった空間という意味なのだろうが、何とどう異なっているのか判然としない。
まず空間という言葉からして一筋縄では行かない。

 最近でこそ当たり前ののように耳にするようになったものの、本来は日常的な会話に登場するような単語ではなかったはずだ。述語として限定的に使用される場合以外は語義が複層的でどうとでも取れる。その『空間』に『異』を冠して、それで平然と意味が通じるというのは不思議なものである。

 これは厳密な語義を置き去りにして語感だけで罷り通る言葉なのだ。亜空間だとか異次元だとか、同じような言葉はある。言葉は生き物だから、故事来歴を持った正しき言葉でも、民意に沿ったものでなければ死語となるし、反対に例え歴史的学問的に整合性のない造語であっても、その時代の要求に合致すれば十二分に機能する。

 異空間や異次元は言葉としては有効だったのだろう。

日本語って綺麗じゃないですか。幾重にも折り重なる意味。使い切れないほどの単語。日本語っていいものです。

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